Different Worlds Finance - The Thing That If a Cass Teacher Who Doesn't Want To Work Starts Lending Gold In Different Worlds, He's Gonna Be Unique

1021 374, one son of my mother's sister



1021 374, one son of my mother's sister

副組合長がいきなり話しかけてきた。

「僕の母なんだけどね。名前をイアレーヌって言うんだ。元の家名は……ゼマティスさ。」

「なっ、ゼマティス!? それって……」

「君の母上、魔女イザベルさんの姉なのさ。」

え? マジで? ならばこいつは私の従兄弟……?

そういえば母上は二女だったよな。なるほど……言われて見ればこいつは中々魔力も高いし禁術も使える。それに顔だって母上の兄、グレゴリウス伯父さんに似てなくもない。そこそこイケメンではあるがウリエン兄上には及ばないレベルだな。

「知らなかった。思い起こせば母上から姉の話を聞いたことがないからな。で、そのイアレーヌさん? 伯母さんは領都にいらっしゃるのか?」

「死んだよ。君の母上と戦って、限界を超えたせいらしい。そこまでやっても傷一つ付けることもできなかったんだとさ。」

「なんで戦ってんだよ……」

「母は昔からイザベルさんを超えたかったんだとさ。十何歳も歳下のイザベルさんにさ。僕を生んで、力の衰えを感じて、最後の勝負を挑んだって聞いたよ。」

まったく、ゼマティス家の人間が考えることは理解できないな。あ、母上もか。

「それを誰から聞いた?」

「ドノバン組合長だよ。ちなみに僕の家名、ガルドリアンは父の家名さ。ああそうだ、うちは両親ともクタナツ組合長のパーティー『サウザンドニードル』のメンバーだったそうだよ。」

「なんだって?」

新たな情報がてんこ盛りすぎる。こいつはこいつで七光持ちか? 三十前にして元五等星で副組合長だもんな。それなりの凄腕ってことか。

「言っておくがこの話をしたのは君が初めてだ。まあドノバンさんは知ってることだがね。ついでに言うとゼマティスの関係者と会ったのも君が初めてさ。王都には行ったこともないし、同じ従兄弟のウリエン君やエリザベスちゃんに会ったこともないしね。」

「なぜだ? 俺に用なんか無いだろう?」

「何言ってんだよ。君は領都で七等星になったんだよ? これからはうちのギルド経由で指名依頼や強制依頼が行くこともあるだろうさ。だから少しでも受けてくれる確率を上げてるんだよ。君が身内に甘いのはバレてるからね。」

「従兄弟だから身内扱いしろってのか?」

「さあ? でもそれぐらいしてくれてもよくない? だって僕の両親はもういないんだから。君は立派な両親がいて羨ましいよ……

まあ、母はほとんど自滅と言ってもいいけど父はイザベルさんに殺されたんだからね。」

「どうせ返り討ちにされただけだろ?」

母上に仇討ちを挑んだと見た。

「ふっ、そうだよ。母の仇を討とうとしたそうだ。聞くところに寄るとあっさり殺されたそうだけど。だから少しは優しくしてくれると嬉しいな。」

何の臆面もなく同情を引く作戦か……少し効いたぞ。母上は本当に容赦ないんだな……

依頼によっては考えてもいいかな。どうも上手く転がされた気がしないでもないが。

「魔王……お前副長の従兄弟だったのかよ……」

「副長のご両親のこと初めて聞いたわ……」

「やっぱ貴族って怖いね。」

「あー君たち。この話はここだけだよ。内緒にしておいてね。でないと……」

「わ、分かってます!」

「言いませんよ!」

「そうですね。」

だったらお前もわざわざここで話さなけばいいのに。むしろ、自分は魔王の従兄弟だってことが漏れることを期待してんのかね。どうもこいつは抜け目ないタイプだもんな。

さて、もういいだろう。帰るとしようかな。

「じゃあ俺は行くからな。ここの払いはこれだけあれば足りるだろ。お先。」

そう言って私は金貨を十枚ほど置いておく。

「じゃあね。イザベルさんによろしく。」

「またな魔王!」

「ゴチになっちまったな!」

「魔王さんまたね。」

さてと。サヌミチアニの街を散歩してもいいが体調が心配だ。確かに痛みはないが少しでも早く休まないとな。よし、領都に帰ろう。

なお、城門に到着するまでに五人の荒くれ者に絡まれた。まったく……クタナツより都会なのは見た目だけか。はあ、帰ろ帰ろ領都に帰ろう。

到着。ギルドに行こう。

ギルドに入ったらいきなり組合長がいた。

「な、何やってんですか?」

「おおカースかぁ。おめぇ、えれぇ早ぇお帰りじゃのぉ? まさか不合格なんぞなっちゃおらんじゃろうのぉ?」

「はいこれ、見てください。」

「ふん、合格かぁ。んじゃ、受付に出したら酒場に来いや。」

「押忍。」

まさかこのオッさん。私が帰ってくるのを待ってたのか? せっかくだから伯母さんの話でも聞いてみようかな。

さて、受付に少し並んで私の番だ。

「これを頼む。」

「はい……はっ!? え!? な、七等星? いや、だってさっきサヌミチアニに……」

「いいからいいから。手続きを頼むよ。内容に不備はないよな?」

「や、な、ないです、ね……お待ちください……」

馬車でも最短で片道五日ぐらいだもんな。今回は八等星による護衛任務だから十日の予定だったし。いくら何でも日帰りはあり得ないわな。知ったことじゃないけど。

「お待たせしました。これから七等星としての活躍に期待しております。なお、七等星から非常時の強制依頼がありますのでご注意ください。依頼拒否や失敗は罰金や降格、または除名となりますので。」

「分かってる。今後も頼むわ。」

もちろんそれぐらいのことは最初から知っている。だから組合長も私に七等星になれと言ってきたんだろう。面倒なことだ。


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